心理学用語

サンクコストバイアス

サンクコストバイアスとは、すでに発生していて取り消すことができない事柄のコストに気を取られ、合理的な判断ができなくなる心理傾向のことである。

例えば、投資した株が下落し続けているのに、損切りできないといったケースはサンクコストバイアスの典型的な例である。すでに投資したお金を回収したいという気持ちから、損失をさらに拡大させるような判断をしてしまうのである。

また、買った本が役に立たないが、とりあえず最後まで読み続けるといったケースもサンクコストバイアスの例である。本を買ったという行為にこだわり、コストを回収したいという気持ちから、本を捨てたり、人に譲ったりする判断をせずに、最後まで読み続けるのである。

サンクコストバイアスは、日常生活やビジネスシーンにおいて、さまざまな場面で見られるものである。その影響は、個人の損失や企業の損失につながることもあるため、注意が必要である。

サンクコストバイアスを抑えるためには、以下の点に注意するとよい。

* 過去の行動や決定に執着しすぎないこと

* 現在の状況や状況の変化に目を向けること

* コストの回収ではなく、最善の選択肢を追求すること

サンクコストバイアスは、人間の心理的な弱さから生じるもので、完全になくすことは難しい。しかし、上記の点に注意することで、サンクコストバイアスの影響を軽減することはできるはずである。

なお、サンクコストバイアスは、コンコルド効果や埋没費用効果などとも呼ばれる。

参考URL:

サンクコスト効果 | 意思決定・信念に関する認知バイアス | 錯思コレクション100


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