400度の法則
400度の法則とは、東京において、2月1日以降の毎日の平均気温の合計が摂氏400度前後となった頃に、桜が開花するという統計上の傾向のことである。
この法則は、1937年から1980年までの東京の桜の開花記録を分析した、東京大学の植村和雄教授によって提唱された。植村教授は、この法則を「桜開花の予測式」として発表し、その後、多くの研究者によって検証されてきた。
400度の法則が成立する理由は、桜が開花するために必要な温度と日照時間が一定であるためと考えられている。桜は、蕾から花を咲かせるために、約400度の積算温度と、一定の日照量が必要である。2月1日以降の毎日の平均気温の合計が400度に達すると、桜は開花の準備を始め、その後、日照量が増えるにつれて開花を迎えると考えられる。
400度の法則は、桜の開花を予測する上で重要な指標となっている。近年、地球温暖化の影響で、桜の開花が早まる傾向にある。しかし、400度の法則は、温暖化の影響にも比較的安定した予測を行うことができると考えられている。
400度の法則は、桜の開花を予測するだけでなく、桜の開花時期を観光資源として活用する際にも役立っている。桜の開花時期は、地域によって異なり、桜の名所では、開花時期になると多くの観光客が訪れる。400度の法則を用いることで、桜の開花時期をより正確に予測することができ、観光客の誘致に役立てることができる。
ただし、400度の法則はあくまでも統計上の傾向であり、必ずしも正確であるとは限らない。暖冬であったり開花直前に低温となった年は積算気温が多くなり、厳冬で春急に暖かくなった年には積算気温が少なくなる傾向にある。そのため、400度の法則を用いた予測と、実際の開花時期に差が生じることがある。"
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