ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック
ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックとは、本命の要求を通すために、まず過大な要求を提示し、相手に断られた後、小さな(本命の)要求を出す方法です。
このテクニックは、心理学の「返報性の原理」に基づいています。返報性の原理とは、相手から何かをしてもらうと、自分も何かお返しをしなければ申し訳ないと思う心理的な傾向のことです。
ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックでは、まず大きな要求を出すことで、相手に承諾を求める自分に対して「返報性の義務」を感じさせます。そして、大きな要求を断られた後、小さな要求を出すことで、相手は「返報性の義務」を果たすために、小さな要求を承諾しやすくなります。
例えば、営業マンが「新商品を10台買っていただけませんか?」と大きな要求を出します。相手は「それはちょっと高いから、5台でお願いします」と断ります。その後、営業マンは「5台なら、いくらか値引きします」と小さな要求を出します。相手は、先に大きな要求を断ったことで、小さな要求を承諾しやすくなります。
ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックは、家庭や職場など、さまざまな場面で活用できます。ただし、注意点もあります。
まず、大きな要求は、相手が断っても納得できる内容である必要があります。あまりに無理な要求だと、相手は最初から拒否する可能性が高いです。
次に、小さな要求は、相手が承諾しやすい内容である必要があります。あまりに難しい要求だと、相手は大きな要求を断ったことを忘れて、小さな要求も断ってしまうかもしれません。
また、ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックは、相手に強引な印象を与える可能性があります。そのため、使用する場合はなるべく慎重に行う必要があります。
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